推敲は「消すことによって書く」 ―大江健三郎に学ぶ推敲の方法―1.はじめに 文章を書く人はどんな人でも,読み手にわかりやすくて説得力のある文章を書きたいと思っているでしょう.科学技術文(理系文)でも同じです. しかし,それはなかなか難しいです.スラスラと流れるように一度で完成稿を書ける人はほとんどいな...Read More
長い文をわかりやすく書く方法(テクニカルライティング) ―わかりやすい複文の書き方―1.はじめに 科学技術文(理系文)は簡潔でわかりやすく,かつ論理的に書くことが求められています.誰でもそのように書きたいと願っていますが,実際に書き出してみるとなかなかそのようには書けません. 主語と述語の組がいくつもある文(複文といいます...Read More
データに基づき推論する方法,それをわかりやすく論理的に書く方法1.はじめに 技術者や科学者は,何かある目的を持って実験します. 実験を行えばいくつかのデータが得られます. データは何を示しているのか,それは目的を達成するのに貢献できるのか,考え込むことも多いでしょう. データ量が十分で,その示すことが...Read More
採択される研究提案書の書き方 ―研究助成を勝ち取る方法―(研究提案のテクノカルライティング)(2)1.はじめに あなたが新しい研究を始めたいとき, 「さあ始めるぞ!取りあえずおもしろそうなところから着手するか!」 と言って,研究をスタートできることは,予備検討を除いては,ほぼないでしょう. ほとんどの場合,研究提案書またはそれに準じる書...Read More
短期記憶を活用するテクニカルライティング -わかりやすい文を書く方法-1.文章読解と短期記憶 文章読解は短期記憶と関係しています. 私たちが文章を読むとき,文頭から言葉を読んでいきます. そのとき,読んだ言葉は脳のワーキングメモリに短期記憶として保存されます. ワーキングメモリは記憶された言葉も含め, 入力し...Read More
つながる文は伝わる文 ―テクニカルライティングにおける文間文法(3) 接続語の役割―1.はじめに 科学技術文(理系文)は論理的でわかりやすく書かねばなりません. さらに,文が滑らかにつながることも重要です. 1つの文から次の文へ滑らかにつながり,流れるように読める文章だと, 書き手の言いたいことを読み手は容易に理解します....Read More
つながる文は伝わる文 ―テクニカルライティングにおける文間文法(2) 文と文の論理的関係―1.はじめに 科学技術文(理系文)は論理的でわかりやすく書かねばなりません. さらに文が滑らかにつながるように書くべきです. 文のつながりやすさ・つながりにくさは,文間文法が明らかにしてくれます. 滑らかにつながる文は,文間が浅いです. し...Read More
つながる文は伝わる文 ―テクニカルライティングにおける文間文法(1)―1.つながる文は伝わる文 科学技術者は誰でも相手に伝わる科学技術文(理系文)を書きたいと願っています. 科学技術文は論理的でわかりやすくなければ,書き手の言いたいことが伝わりません. 論理的とは,データとエビデンスに基づいており, 科学の論...Read More
論理的で締まりのある短文を書く方法 その2―動詞・助動詞の連用形を多く使わない ―テクニカルライティングの言葉―1.つなぐ言葉―動詞・助動詞の連用形 文と文あるいは文節と文節をつなぐ言葉があります. 文は接続詞やつなぎ語が,文節は接続助詞がつなぎます. 接続助詞を使いすぎと冗長な長文を書いてしまいます. 接続助詞をできるだけ削除して, 必要に応じて接...Read More
論理的で締まりのある短文を書く方法 その1―接続助詞を多く使わない ―テクニカルライティングの言葉―1.つなぐ言葉 日本語には,文と文あるいは文節と文節をつなぐ言葉が多くあります. 文と文は接続詞がつなぎます. 理系文(科学技術文)では, 「また」,「さらに」,「しかし」,「だが」, 「ところが」,「そして」,「だから」, 「したがって」...Read More
主題文は簡潔で印象深い ―テクニカルライティングの言葉―1.日本語文は2つに大別できる 科学技術文も含めて日本語文は2つに大別できます. 1つは,主語と述語からなる文です. 見かけ上主語が省略されているものもあります. 何が何だ,どうした,どうする,を述べます.以下の文型です. ここで,「が」と...Read More
助詞「が」と「は」は役割が違う ―テクニカルライティングの言葉―1.文の意味は助詞が決める 日本語文は助詞によって意味が決まります. 「おやっ?意味は名詞や動詞が決めるのでは?」と思われるかもしれません. 文例1を見てください. 文例1 電池の研究が活発である この文の意味はわかります. では,文例2は...Read More